また、またカメのお話

今日の天気 晴れ



毎日のように暑い日が続いていますが、皆様お変わりないですか。


先日、カメの子を助けたお話をしましたが、今度は親ガメです。その前にもカメを池に戻し余計なお世話だと厭味を言われて、今度道端でカメを見つけても知らんぷりして通り過ぎて行こう思ったのですが、見過ごすわけにもいかず、また池に戻してやりました。
今日も良いことをしたと一人満足して、家に帰りました。


電話が鳴りました。
受話器をとると「モス、モス」という声が聞こえてきました。
どうも聞きなれない声です。男の人でかなりお歳をとられている方です。
「モス、モス」とまた言いました。そして「×××(僕の名前)すんでしか」と聞いてきました。言葉に訛りがあります。僕は「そうですが」と答えました。
「ハ、いつも大変お世話になっておりまし、日本国竜宮城千葉県袖ケ浦公園上池支部支部長 亀池亀吉でし」と言いました。
僕はつい「アァ、いつもお世話している亀池支部長さんですか」と答えてしまいました。
実はここだけの話ですが、僕の家の電話は日本国竜宮城千葉県袖ケ浦公園上池支部とつながっており、フリーダイヤル 0120-×▽■♪△◆(「もしもしカメよカメさんよ」と覚えています)でかけられるようになっているのです。そして、この電話には特殊な装置がついています。特殊な装置とは「カメの言葉を人間の言葉に、人間の言葉をカメの言葉」に変換するものなのです。ですがこの装置、「サ行」の言葉がうまく変換できない欠点があり「モシ、モシ」が「モス、モス」となってしまうのです。「×××(僕の名前)すんでしか」は「×××(僕の名前)さんですか」となります。念のため。


今まで何匹かのカメを助けていますので、待ちに待った「竜宮城」に招待されるかのと思ったり、今朝助けた親ガメのことで余計なお世話をしてくれたとクレームを言われるのかと思いましたが、
「イヤァ、助かりますた。今朝もカメをたしけていただいたようで、かんさぁすております。ずつはこのカメのしょうしゃく願いがかじょくからでておりますて、探すておりますた。ごじんぢのとおり、カメは万年生きるといわれておりますて、このカメは9999しゃいの年齢です。100年前ほどから、ずぶんの家がわからなくなってきますた。あちこち放浪しるようになり、しのたびにかじょくからしょうしゃく願いがでるようになりますた。
けしゃもしょうしゃく願いがだしゃれたやしゃきですた。本当にたしかりますた。
×××(僕の名前)すんは、カメの世界では「命のおんずん」とあがめられておりまし。
しゃっきゅうに「りうぐうぞう」にごそうたいするようにたんとうすゃに言いつけておりまし。いま、すばらくお待ちくだしゃい」
「ありがとうございます。竜宮城のご招待をお待ちしております」と言って電話を切りました。
亀池支部長さんの言葉に聞き取れないところがありましたが、「ハイ、ハイ」と相槌を打っておきました。この「カメ語、人間語変換装置」なる特殊な装置の改善を早速業者に手配しておきました。