マガモの散歩

今日の天気 晴れ時々曇り


今日は七夕。今年も曇りです。オリヒメ星とヒコ星は今夜はゆっくり出来ますね。雲のカーテンを引いて、誰に気兼ねなくデートをお楽しみ下さい。でも、子供たちからの願いごとは忘れずに叶えてやってくださいね。大人からの願いごとは図々しいものばかりだからほったらかしておいても大丈夫。 id:h-kawa0619:20050707



「オヤ、こんなところでお目にかかるのは珍しいですね。ご家族で散歩ですか。いつも池とか岸辺にいることが多いじゃありませんか」
マガモ「毎日水の上で過ごしているのもつまらなくなりましてね。人間様が歩いている土の道というものをたまには歩いてみたいと思いまして、家族で出かけてきました。歩きにくいですね。やっぱり水の上が楽ですわ」
「ソリャそうですよ。マガモさんたちの足は水を漕ぐように出来ているんですから。体を左右に揺さぶって歩く姿は本当に不恰好ですよ」
マガモ「たまには土の道を歩くのは良いですね。人間様が通ると「あら、可愛い」なんて言われるとうれしくなりますね。「あら、こんなところにアヒルがいるわ」なんて言う人間様もいるけど、どうしてアヒルと間違うのでしょうね。アヒルの先祖はマガモと言われていますから体格は似ていますが、アヒルは体全体が白です。アヒルと間違われてもどっ〜てこともないですがね。でも、飛ぶことをすっかり忘れてしまいました」
「そうですよね。この池に来た時はどこからか飛んできたのでしょうから。毎日、この池で食うーて寝てのグータラな生活では飛ぶこともないですからね。それにあなた達を食べてしまおうと考えている人間様は一人といやしません。ですから飛んで逃げることもないでしょう」
マガモ「飛ぶことをすっかり忘れていました。人間様とお話をして思い出しました。泳ぐこと、歩くことは毎日のことですから忘れることがないのですが、飛ぶことを忘れていました」
「鳥が飛ぶことを忘れてしまっては鳥でなくなりますね」

マガモは僕の傍を通っていきました。「クワッ、クワッ」っと言いながら。大分草臥れたマガモです。ここも高齢化の問題を抱えているようです。「飛ぶ」体力はなさそうです。そっとしておきました。