「アヒル君」のお話

今日の天気 曇り



「アア、秋ですね」というわけで、我輩の「ホームページ」を秋バージョンに更新しました。「彼岸花」が咲き始めましたので、これを主にして「フジバカマ」・「オミナエシ」なども載せました。ついでに写真だけでは物足りないので、「学」のあるところで万葉集の歌集からその花にちなんだ歌も載せました。万葉集はご存知ですね。わが国で最古の歌集です。

[ホームページ(袖ケ浦公園)
  http://members.jcom.home.ne.jp/1167060101/

花の名前が違っていたら、そっと教えてください。



今日は袖ケ浦公園の上池にいる「アヒル」のことについて書きます。ご報告の内容は「アヒル君」にお友だちが出来たというものです。


このアヒル君のお話は涙なくして語ることが出来ません。もう、うっすらと涙がにじんできました。実はこのアヒル、アヒル君と書いてよいのかアヒルさんと書いてよいのか分かりません。オスだかメスだか確認していないのです。雌雄同じ体型です。だからと言って「失礼します」と覗きこむわけには行きません。そんなことをしたら「袖ケ浦公園上池迷惑防止条例違反」で逮捕される可能性がありますので、遠くからどっちかなぁと見ているだけです。ここでは「アヒル君」にしておきます。


このアヒル君、現在はこの広い「上池」で1羽で過ごしています。以前はもう1羽いました。多分夫婦ではなかったかと思います。それは、それは仲が良く、食事も一緒、泳ぐ時も一緒、そして暑い日には木陰で休むのも一緒でした。傍で見ていて、見てる方が恥ずかしくなるくらい仲良しでした。でも、もう1羽のほうは足の片方が不自由でした。水の上ではその不自由さは感じられませんが、陸に上がってからの歩く姿は見るに耐えられないほど悲しい姿でした。
でも、時々、アヒル君は足の不自由なアヒルを追っかけて突っついていることもありました。仲が良いと言っても喧嘩をするときもあったのです。


ある日、アヒル君がいつも2羽で過ごしている場所から遠く離れた場所にいました。「クワッ、クワッ」と鳴いていました。「アレッ、足の悪いもう1羽はどうしたんだろう」と思いました。又、喧嘩でもしたんだろうとも思いました。翌日も同じ場所に、そして3日目も同じ場所にいました。やはり、足の悪いもう1羽はいませんでした。僕は公園を歩きながら、もう1羽のアヒルをさがしたのですが見つかりませんでした。あれから数ヶ月経ちました。その間、アヒル君は寂しそうでした。ときたま寂しそうに「クワッ、クワッ」と鳴いています。まだ、いなくなったアヒルを待っているのでしょうか。これからもアヒル君1羽で過ごしていくのでしょうか。



今日は違っていました。アヒル君がアヒルの先祖であるマガモと一緒に泳いでいたのです。お友だちが出来たのです。「良かったね、アヒル君」と僕は言いました。これからこの広い「上池」を思いっきり泳いでね。お友だちといつまでも仲良くするんだよ。僕は公園を歩きながらアヒル君が幸せになることを願いました。