平均

今日の天気 曇り


昨日は節分。自分の年齢分の豆をコツコツ数え、そしてそれを食べたらもう「ウンザリ」。
豆腐が怖くなり、大好きな納豆も食べられなくなりそうでした。
そして、今日は立春。暦の上では春です。でも、実際には余寒が厳しく、大寒とともに最も寒い時です。
立春が過ぎて初めて強い南風が吹く風のことを「春一番」と言うのだそうですが、「春一番」が吹くと暖かくなって春はもうすぐやってきます。


今は受験シーズンの真っ最中。受験者の皆様は健康に十分注意をして頑張って欲しいものです。
試験と言えば点数、点数と言えば平均点。平均点と言えば偏差値。
う〜ん。今でも夢にみてうなされる憎っくき数値です。
いつも試験の成績が平均点まで届かなく、先生から一度も褒められたこともない劣等生でしたから試験の夢を見るのはどうしようもないことなのでしょうけど、卒業して何十年も経つのに試験の夢を見るのは実に癪に障ります。
「先生、嘘でも良いから一度もでも褒めて欲しかったなぁ。そうすれば僕はその日から徹夜で勉強していたんだろうと思うよ。そしたら頭が良くなり、その後の人生は変わっていたかも知れないのに」。
今更、恨みごとを言ってももう遅いか。


「どれもこれも数値は平均以上ですね」。先生から言われました。
「オッ、今の歳になって平均以上の成績」と喜びたいのですが、この先生。実はお医者さん。
先日の人間ドックの成績です。
体重・肥満度・腹周囲・血圧・脂質代謝などまだありますが、どれもこれも平均以上の数値です。
学業の成績は平均以下、人間ドックの結果は平均以上。
また、平均で夢を見てしまいそうです。


人間ドックを受けていた時のお話です。死にそうになりました。
腹部超音波で肝臓、すい臓、腎臓などの検査をした時です。僕は根が正直な性格です。
ゼリー状の液体を腹部に塗って、ペンキを塗るような器具でお腹をグルグル回します。
その際、医者から「ハイ、息をお腹一杯吸って。ハイ、止めて。ハイ、楽にして」なんて言われて検査を受けるものですが、このとき、医者は二度ほど言い忘れた言葉があるのです。
一度目は「ハイ、息をお腹一杯に吸って。ハイ、止めて」。
そのままじっとしていて、次の言葉「ハイ、楽にして」を待っていたのですが、この言葉を言わないのです。その間、お腹を膨らせたまま苦しい思いで待っていました。
医者は机で何かを書いています。もうこれ以上我慢が出来ないので空気をはきだしました。
死ぬ一歩手前でした。検査を受けに来てその場で死んだらみっともないという、見栄もありましたので。
医者はそんなことを知らず、続いて次の検査に移りました。
「ハイ、息をお腹一杯吸って。ハイ、止めて」。何かいやな予感がしました。
お腹の中は空気で一杯、その上、脂肪がたまり溜まってパンパンに張っています。
又、次の「ハイ、楽にして」の言葉がないのです。又、医者は書き物をしています。
一秒、一秒この時も死ぬ思いでじっと待っていました。
医者は僕の方に向きなおり言いました。
「ハイ、息をお腹一杯吸って」。
このときはさすがに呼吸はできなくなって心臓が止まるんじゃないかと思いました。空気を吸って死んだんじゃたまったもんじゃありません。


いずれにしても「平均」というのは一応の目安になり、良くもなく、悪くもないことですから、平均を保っていきたいものです。