ぼくはしょうがく1ねんせいです。
うまれてはじめてのながいなつやすみです。ほいくえんではたった3にちでした。
なつやすみはなにもすることがないので、ぶらぶらしています。
おじいちゃんもていねんたいしょくごはまいにちいえでぶらぶらして、おばあちゃんからいやがられています。
おじいちゃんはぼくより60ねんもながくいきています。だからなんでもしっています。
ぶらぶらしているおじいちゃんをぼくはかわいそうだとおもい、おじいちゃんのいえのちかくのこうえんであそんでやることにしました。
ぼくにひさしぶりにあっておじいちゃんはよろこんでいました。


おじいちゃんは、ぼくのなつやすみのしゅくだいにといってしぜんかんさつをしようといいました。
とんぼやせみをみることです。
あみとむしかごをもってこうえんにいきました。
せみのぬけがらがあちこちにありました。おじいちゃんはこれを「うつぜみ」というんだよといいました。おじいちゃんはなんでもしっています。


ぼくはかわったせみをみつけました。[いちばんうえのしゃしんをみてください]
おじいちゃんは60ねんもいきてきていますがうまれてはじめてみたようです。
おじいちゃんはびっくりしていいました。「これはせみのとつぜんへんいだ」とか「じしんがおきるぜんちょう」だとかぼくにはわからないことばでいいました。そして「いや、たからくじがあたるよいしらせかもしれない」といいました。
おじいちゃんは「このせみはめずらしいのででぱーとにうってこよう」といいました。
でぱーとはぼくのだいすきなかぶとむしをうっています。
ひとりのおじさんがこのせみをみて「がのいっしゅかもしれませんね」といいました。
このおじさんもいままでみたことがないようです。
ぼくはがよりたからくじがあたるといいなぁとおもいました。


ぼくとおじいちゃんとおじさんとさわいでいたとき、また、ひとりのおじさんがよってきて「あ、このせみ。じかんをまちがえてらぁ」といいました。
このおじさんのおはなしによるとこのせみは「あぶらぜみが「うか」してじかんがあまりたっていないせみ」で、ほんとはよるに「うか」するものなんだそうです。だからあかるくなって「うか」しているから、このおじさんは「じかんをまちがえてらぁ」といったのです。
ぼくはせみもぼくとおなじようにあさねぼうするんだとおもいました。
このおじさんはおじいちゃんよりなんぼもわかく、せみのことをよくしっているのでおどろきました。おじいちゃんは60ねんもいきてきて、せみのことはなんにもしらなかったのです。ぼくは7さいであぶらぜみのうかのことをしりました。おじいちゃんのかおをみたらはずかしそうにしていました。
こんど、おじいちゃんからおしえてもらったことはほんとかどうかをたしかめることがだいじだとおもいました。
おわり。