歳をとったなぁ

今日の天気 晴れ



朝方は曇っていたのですが、晴れました。昨日が余りにも寒かったせいか今日は暖かく感じます。
さて、12月も10日。あと3週間もすれば来年になります。そうそう、その前にクリスマスがあります。「ジングルベル」を聞きますとなんとなくウキウキして自分が仏教を信じていることを忘れてしまいます。日本人に生まれてよかった。自分の都合に合わせて、いろいろな宗教行事に参加できるのですから。
そんないいかげんな考えにより、ブログのデザインも誰に遠慮することなくクリスマス用にしてみました。


数日前のことです。「お父さん、ちょっと来て」と2階から家内の呼ぶ声がします。その日は家内と外出することになっていました。
「ハイ、今すぐ行きます」と丁寧に答えました。「今忙しいからあとにしてよ」なんて答えますと、その日一日は家内の機嫌が極端に悪くなり、食事は満足なものが出てこなくなるからです。
今、とっても忙しいんだけどという態度で、しかも自分のことは後回しにして家内のもとに駆けつけたという素振りを見せて「なんの用事」と家内に言いました。


家内は外出するために着替えていました。結婚前だと女性の着替えているところに行き会うと「ビクッ」としましたが、結婚したあとはだんだん刺激も薄れてなんの衝撃も感じなくなっています。
「お父さん。ボタンをかけてよ」と家内が言いました。「ボタンぐらい自分でかけろよな」と内心思いましたが、そんなこと一言でもいうと前述のようになりますのでこの言葉も自分の胸にしっかりとしまいこみ、着替えている家内に近づきました。
そうしましたら、くるっと回って背中を見せ、背中についている洋服のボタンをかけろというのです。


今まで「ボタンをかけてよ」と言われたことがなかったことは、自分でかけていたのです。ボタンの数を数えたら首周りに2個、背中に7個のボタンがありました。今までよく一人でかけていたものです。手が背中に回って九つのボタンをかけていたものだと感心した次第です。それにしてもどうしてこんな不便な洋服を着たがるものかと不思議に思いました。
時間がなく急ぐときなんかこんな洋服は着られないんじゃないのかなぁ。僕はワイシャツを着るときでも、時々ボタンを掛け違って最後のひとつの穴が見つからないでイライラしたことがあります。


ひとつ、ひとつ丁寧にボタンをかけていきました。そのときでも手が震えませんでした。手が震えない理由は前述の「着替え」のところに出ているのと全く同じで刺激がだんだん薄れてきているのです。
そして、家内が僕を呼んでボタンをかけさせたことは、歳をとってきて手が背中に回らなくなったからだと思いました。
お互いに歳をとったなぁとしみじみ思った次第です。