白鳥を返してください

上池の白鳥夫婦

今日も晴れ。暖かくなってきたような感じです。2月も今日で終わり。明日から3月で、桜が咲く時期です。春ですね。でも、3月はいろいろなところで別れがあります。卒業。うれしい反面、チョット寂しいですね。

チョット寂しいお話を一つ。

一昨年のことです。袖ケ浦公園には三つの池があります。大きいのは「上池」その次は「下池」小さいのが「遊魚池」です。それぞれの池には白鳥の「つがい」(夫婦)がいました。この白鳥夫婦たちは、どこへ行くにも一緒で、実に仲が良いんですね。

上池にいる白鳥もそれはそれは仲が良く、夫婦そろって泳いでいます。上池は大きいのですが、白鳥はどこにいても目につきます。毎年、水辺から少し離れたところに巣を作ります。上手く作るものですね。草を集めて、丸い巣を作ります。人間を警戒しないのでしょうか。巣は丸見えです。母親か父親かわからないのですが、どちらかが卵を抱いている時だけ、残りの一羽が泳いでいます。一羽だけで泳いでいるところを見ると、「そうか、今年も卵を抱いているんだ」と分かります。

でも、白鳥もガチョウと同じで、ひな鳥を見たことがありません。孵化しなかったのでしょうか。それとも卵をカラスに持っていかれたのでしょうか。親鳥が去った巣をみたのですが
卵のかけらはありませんでした。親鳥たちは又、夫婦そろって泳いでいます。なんとなく寂しく見えました。来年は是非、元気なひな鳥をと願わずにはいられませんでした。ところがある日、その白鳥夫婦の姿が見えなくなったのです。初めは夫婦そろってどこかに散歩に出かけたのかと思いましたが、あくる日も、そして次の日も、姿は見えませんでした。上池は寂しくなりました。その後、しばらく経ってから白鳥は盗まれたと聞きました。

今でも、一昨年に作った巣の跡形があります。時々、見ることがありますが、そのたびにあの優雅な姿を思い出し、元気でいることを願っています。