『むかし、むかし、ある村に心の優しい浦島太郎という若者がいました。
浦島太郎さんが海辺を通りかかると、子どもたちが大きなカメをつかまえていました。
子どもたちみんながカメをいじめています。
浦島太郎さんはお金をだしてカメを買い、海の中に逃がしてやりました』
ここまで読みますと、子どものころを思い出します。


その後、
『浦島太郎さんは助けられたカメに乗って竜宮に行き、乙姫様の歓待を受け、
タイやヒラメやクラゲたちの踊りや「素晴らしい食事」などの接待を受けます。
竜宮で過ごすうちに三年の月日がたってしまいました』
そのあとどうなったかということは、よくお分かりですよね。

ということで正月太りの僕は思いました。
「素晴らしい食事」って何を食べたんだろう。インターネットで調べてみたのですが、
食事の内容はどのホームページにも載っていませんでした。
そこで僕は脳細胞が極端に少なくなっている脳みそでいろいろなことを想像しました。


素晴らしい食事は和食で「魚介類の刺身」、「魚介類の煮つけ」、「魚介類の焼きもの」など
盛りだくさんの料理だったのでしょうか。


そこで僕は思いました。
まさか身内の魚介類を切り開いたり、煮たり、焼いたりすることはできないでしょうから、
残酷な和食はでなかったと思います。


それでは「洋食」か「中華」の豪華な肉料理だったのでしょうか。


僕は思いました。
海の中で「牛」、「豚」、「鶏」は飼うことは出来ないでしょうから洋食も中華も出なかったと思います。


(ちょっと一服・袖ケ浦公園の紅梅)


そこで僕はまた、また思いました。
そうだ一番身近にある、ワカメ、モズク、昆布、メカブ、ヒジキ、アオサ、のり、
など豊富にある海藻を組み合わせれば素晴らしい食事になると思いました。
海藻サラダとヒジキご飯。そしてアオサ・ワカメの味噌汁。この組み合わせは絶妙で
朝・昼・晩、毎日食べても飽きがきません。おやつは、昆布菓子の「都こんぶ」。


そして、その海藻料理で三年も素晴らしい食事として接待をうけました。
そのため、当初、僕と同じような正月太りの体形であった浦島太郎さんは、細身の体形になりました。


『やせ細った浦島太郎さんは、乙姫様から開けてはいけないと言われていた玉手箱を開けてしまいました。
すると中から真っ白なけむりが出てきました。
その場に残ったのは髪の毛もひげも真っ白の、骨と皮だけのよぼよぼのおじいさんになった浦島太郎さんだったのです』


『竜宮の三年は、この世の七百年に当たります』
ですから、家族も友だちもみんな浦島太郎さんより「お先に」と言って
死んでしまいました。そんなことで浦島太郎さんは家族にも友だちにも竜宮のお話をすることができませんでした。
竜宮の「素晴らしい食事」は今もって謎です。


「はしたない。およしなさいな」と、どこからか聞こえてきそうです。


それにしても浦島太郎さんの話はさも見てきたように書いてありますが、作者は何者だ。
謎は深まるばかりです。


「メデタシ、メデタシ」。