8月6日。100周年の夏。第97回全国高校野球開会式が甲子園で行われました。
行ってきましたよ。甲子園に。
家内が、孫が甲子園で球友と一緒に行進する姿を見たい。一生に一度、あるかないかの機会。
これを見逃しては人生に最大の悔いが残るなどと僕に言いました。
二人は人生のゴールが分かる年代になり、そのゴールに行く着く前に孫が大きな思い出を
作ってくれたことに感謝し、二人で出かける時はいつも喧嘩するので、今回は行って帰ってくるまで
喧嘩は絶対しないことを家内と約束し甲子園に行くことになりました。


開会式は午前9時。
我が町のJR駅から東京駅まで1時間30分。東京駅から新大阪駅まで新幹線で約2時間30分。
新大阪駅から阪神甲子園駅まで約40分。甲子園には1時間前の午前8時に着くには
我が町のJR駅を午前3時ころ出発しないと開会式には間に合わないことが分かりました。
我が町の駅始発は5時11分。午前3時は電車はまだ車庫で眠っています。
だからと言って、自家用ヘリコプター。自家用飛行機。自家用潜水艦。自家用船舶など今か
ら準備するには時間がないし、お金もありません。


開会式前日の5日、甲子園の近くで泊まることにしました。この方が自家用ヘリコプターを買うより安上がりです。
早速、インターネットで旅館、ホテルを調べたところどこも満員。甲子園から離れた大阪も
満員。見栄を張って有馬温泉まで調べたところあり難いことにここも満員。なんやカンやと
1時間ほどインターネットで調べていたのですが、なかなか見つかりませんでした。
やっぱり自家用ヘリコプターを買わないとダメかなぁと思っていたところ、尼崎に一部屋
空いているホテルを見つけました。すぐに申し込みました。


その部屋はダブルベッド。我が家はいつも布団を朝、畳に直に敷いている和風方式(ようす
るに年がら年中蒲団敷きっ放しの状態)でダブルベッドで寝たとこはありません。
新婚旅行の時はどうだったかと思い出そうとしたのですが、何十年も前のことなので思い
出せませんでした。今は昨晩何を食べたのかも思い出せない状態なので猶更のことです。


開会式前日の5日。
尼崎のホテルに向かいました。
阪神尼崎駅で翌日の開会式のことを聞きました。
阪神尼崎駅の始発は午前4時半。始発電車に乗ろうと、どこに泊まっていたのかあちこちか
らお客様が集まってきて4両編成は超満員になります。乗れるかどうか分かりません。
切符は買っておいた方が無難。などを聞いて心配になってきました。そこで思いついたのがタクシー利用。


ホテル前に止まっていたタクシー運転手さんに聞きました。
「明日の朝、午前3時半頃ホテル前にタクシーは止まっていますか。ここから甲子園まで料
金はいくらぐらいですか」。運転手さんは当然のことながら関西弁で答えてくれました。
「タクシーはいません。料金は深夜料金になりますので3千円ほどですが、深夜だと流しの
タクシーを捕まえられるかどうか分かりませんね」。(関西弁で表現できないのが残念)
ー゛ue

タクシー運転手さんに孫が開会式で行進する姿を見たいので、何とかして甲子園に早く着きたいことを話をしたところ
「それでは、3時半にこのホテルの前で待っています。安心してください」(関西弁で微妙な表現が出来ないのが残念)


寝過ごしてはならないとモーニングコールを3時にセット。そしてさらにアラームが3時になるように設定。
少し安心してダブルベッドに横になりましたが、家内もなれないダブルベッドなのか横でゴソゴソするし、
寝過ごしてご厚意ある運転手さんとの約束を破っては申し訳ないと思うとなかなか寝付かれませんでした。


モーニングコール、アラーム設定時刻より早く起きてアラームがなるのを待っていました。
3時にアラームがなったのでそれを止め、支度をして3時20分に部屋を出ました。
既にホテルの玄関前でタクシーは待っていました。
「このホテルには今、早稲田実業の球児が泊まっているのですよ。本当は関東第一校が泊ま
る予定だったのですが変更になったのです」と教えてくれました。
運転手さんはなんでも知っています。変更にならなければ孫と会えたかも知れません。


孫は関東第一の球児だと運転手さんに言いました。「お孫さんと逢うことが出来なくて残念
でしたね」と運転手さんは言いました。


午前3時40分に甲子園に着きました。すでに行列はできていました。
運転手さんは別れ際に「お孫さんをテレビで応援をします」と言ってくれました。
親切な運転手さんでした。


開会式9時。内野席は満員でした。


11日は甲子園で応援です。球児18人、力を合わせ「2015燃える夏・永遠の友情」
試合を楽しんでもらいたいものです。


(入場券売り場前 午前6時頃)


(内野席 7時半頃)