[悲しいこと]
7月16日(木)  新聞に週刊誌の広告が載っていました。
大変ショックな内容です。
独占秘話『キャシー中島・(父親 勝野 洋さん) 長女七奈美さん肺がん死 生存率6%にかけた壮絶4カ月』。
特に目にとまったのは「肺がん死」そして「生存率6%」という見出しです。
滅多に週刊誌は買ったことがないのですが、自分が肺がんということもあり大変興味を引く内容でしたので早速買ってきました。
肺がんにも種類があって「小細胞肺癌」・「肺扁平上皮癌」・「肺腺癌」・「細気管支肺胞上皮癌」・「肺大細胞癌」などたくさんあります。
それぞれの詳細は省略させていただきますが、その中で特に悪質な「小細胞肺癌」は肺がんの20%を占めて、喫煙との関係が大きいと言われています。
悪性度が高く、急速に増大・進展し、脳など他臓器に転移しやすいため、発見された時はすでに進行がんであることが多いようです。
七奈美さんの肺がんはまさにこの「小細胞肺癌」でした。
七奈美さんは生存率6%の内に入ろうと頑張ったのですが、とうとう力尽き、帰らぬ人となりました。享年29歳。ご両親、そしてご家族のお気持を思うといたたまれない気持ちでいっぱいです。ご冥福をお祈り申し上げます。
経緯を見てみますと

今年の一月、咳が止まらず病院に行きました。そこでは「気管支炎」と診断されました。しかし、咳は止まらずそのうち喉が痛くなり唾液を飲み込むことさえできなくなってしまいました。
そこで次に行った大学病院で「肺炎」と診断され、それでも一向に良くならなかったので次の病院で精密検査を受けました。その結果「肺がん」と診断され
国立がんセンターで再検査をうけ「小細胞肺癌」と分かりました。
この癌が分かるまで実に3カ所の病院に行って4つ目の病院でやっと肺がんの種類が限定されたのです。抗がん剤も最初は効いていたようですが、最後の方はほとんど効かなかったようで、さらに声が出なくなったとのことでした。
僕の肺がんは「肺腺癌」というものですが、喉が痛い、声がかすれるなどの症状は気になりますが時間をかけて治療に当たれば癌細胞は消滅するようですので、がんに負けないように頑張っていきます。


(治療による副作用「湿疹・喉の痛み」)
また、別の副作用が出ました。
背中、腋の下、お腹などに湿疹ができています。赤くただれているのですが、痛痒は感じません。この原因は抗がん剤による吐き気止め薬の服用によるものです。一過性のものですが、吐き気止め薬は二種類服用していたのですが、一種類の服用をやめ、皮膚科の診断をうけ湿疹用の塗り薬を塗布した結果、良くなりました。


また、放射線治療による副作用として喉の痛みも発症して、唾液を呑み込むにも痛く、また、食事の際、物を飲み込むにも痛みに耐えていたのですが、この痛みを鎮静するため食間に水薬を服用することで現在進めています。


[やっぱり我が家が一番]
病院は日曜日、祝日はお休みです。
お休みの日に病室で一人ひっそりとくらしていても退屈ですので、日曜日と祝日の連休に「外泊」することにしました。外泊先は「我が家」です。


病院のように建物は立派じゃなくても「やっぱり我が家が一番」


病院食より我が家のおかずは少ないけど「やっぱり我が家が一番」


体温は何度、お通じは何回、なんて聞かれる必要もなく、自由気ままにできるのは「やっぱり我が家が一番」


病院のベッドじゃ寝苦しく、我が家の畳の上の万年床で熟睡。「やっぱり我が家が一番」


若い医師、若い看護師さんに気を使うより「阿吽の呼吸」でことが足りる古女房「やっぱり我が家が一番」


シャーを浴びていても看護師さんの巡回が気にかかる。パンツ一丁で走りまわることができる「やっぱり我が家が一番」


[第二回目の抗がん剤投与]
第二回目の抗がん剤投与が7月22日に行われました。第一回目から三週間後のことです。
点滴の種類は第一回目と全く同じ種類で、抗がん剤も同じく「シスプラチン」と「ドセタキセル」の2種類でした。
翌日、「シャックリ」が発生。第一回目と同じです。
「○○○○式シャックリ瞬間停止びっくりしたなぁ方式」で止めたのですが
すぐにまた発生します。
3日目になりましたら発生しなくなりました。これも第一回目と同じです。
問題は「吐き気」です。これが第一回目と違って強くなっているのです。
何の匂いをかいでも吐き気がするのです。ごはんの匂い、オカズの匂い、お茶の匂いをかいだだけでも吐き気がします。
食欲が極端になくなってしまいました。
「オトウサン。食べなきゃ病気に負けちゃいますよ。「つわり」の時の吐き気なんてこんなもんじゃないのよ。経験したことがないでしょうけど」とまた、抗がん剤の副作用の吐き気の経験のない家内が言いました。これも第一回目と同じ会話です。
その時、女性の看護師さんがその話を聞いていて
「女性の癌患者さんのお話ですけど、抗がん剤による副作用の吐き気と「つわり」の吐き気とは同じなんだそうです」と話しをしてくれました。
と、言うことは僕は「つわりの吐き気」を経験したことになるし、家内は家内で「抗がん剤の副作用による吐き気」を経験したことになります。
夫婦の深い溝は一挙に埋まってしまったような気がしましたが、家内にこのことを説明すると非常にややこしくなってきますので、黙っておくことにしました。


吐き気の強いことに医師や看護師さんが心配し、制吐剤をいろいろと調合してくれました。「病院には薬は売るくらいたくさんありますから、何かあったら遠慮なく言ってください」と親切な言葉を残して。
お陰さまで4日目は落ち着いてきて、食欲も少しずつですがでてきました。


[気になる5つの体の異常]
まず一つ目
 ○喉の痛み  
    喉の痛みは「放射線治療」による副作用によるもので放射線治療が終了      すれば治癒するとのこと。
    まず、喉の痛みより放射線治療を優先させることにしました。 


二つ目 
 ○声のかすれ(声が出ない)
    癌腫瘍が神経を圧迫しているのではないかということでしばらく様子を見る    ことにしました。癌腫瘍がなくなれば声が再びでてくることを期待しているとこ   ろです。


三つ目
 ○頭髪脱毛
    抗がん剤による副作用で第一回目の抗がん剤で半分ほど頭髪が脱毛。
    抗がん剤を投与するたびに脱毛するようで、いつか、頭髪が全部なくなって    しまうのではないかととても心配。
    また、いつ生えてくるのかも心配。1年かかるかそれともそのままハゲとして    認められるようになるのかは今のところ定かではありません。


四つ目は
 ○吐き気
    何しろ気持ちが悪く、吐き気は続きます。抗がん剤投与の時一緒に制吐剤    を投与してあるのですが吐き気は出てきます。
    もちろん食欲は全くなくなります。食べ物を見ては吐き気を覚え。匂いを嗅い    では吐き気です。
    でも、抗がん剤投与から4日目あたりで落ち着いてきます。
    それでも我慢して何でも良いから食べること。そして水分を十分とること。


最後は
 ○癌の腫瘍が縮小されているのかどうか
    毎日のように放射線治療をうけています。そして第二回目の抗がん剤投与    も受けました。
    さて、その結果はどうなっているのでしょうか。
    もう少し経ちますとCT検査が行われます。
    その結果により、今後の治療方針がきまります。
 今までの治療の結果が良に方向に向かっていることを期待しているところです。













                                                                    終わり

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