(6回目の抗がん剤投与)
6回目の抗がん剤投与を受けるため入院しました。
今度の抗がん剤は今までと違った抗がん剤です。
前回の抗がん剤投与の結果、がん腫瘍が大きくなっていることが分かりました。
1回目から4回目までがん腫瘍は順調に縮小していたのですが、5回目は何故か抗がん剤の効き目はなかったようです。
そこで抗がん剤の種類を変えてやってみようとなったのです。
今度の抗がん剤は認可されて間もないもので、今までのような吐き気などの副作用も少なく、点滴も一日で済みます。


【鴨川海岸1】


















胸の痛み、声のかすれで近くの病院に行って、そして「肺がん」の宣告を受け、現在の病院を入院、退院を繰り返しそろそろ1年になろうとしています。
お陰さまで腫瘍は小さくなり、また、元気な体にもどりそうです。
一時、抗がん剤の副作用で体重は12キログラムも減り、顔はげっそりした状態になりましたが、今は少しずつ体重も増えてきています。半分ほど脱毛した頭髪も、今では寝ぐせが出来るくらい増えてきました。
近頃では「本当にお前は肺がんなのかよ」と言われることもあります。がんは痩せるもので、痛がるものだと思っているのです。元気な姿を見てこのように話かけてくれます。
がんだからと言って特別な態度で話しかけられてきますとこちらが戸惑いますし、何気ない普通の会話が一番よいのです。


【鴨川海岸2】

















1回目から5回目の抗がん剤投与は、
第一日目  生理食塩液・制吐剤などの点滴で約8時間。
第二日目  生理食塩液・抗がん剤(シスプラチン・ドセタキセル)などの点滴で約12時間。
第三日目  生理食塩液・制吐剤などの点滴で約8時間。
第四日目  生理食塩液・制吐剤などの点滴で約8時間。
で入院日数は6日間でした。
但し、1回目及び2回目の入院日数は1・2回目を通して40日間でした。
今回6回目の抗がん剤投与は
食塩水・吐き気薬・抗がん剤(アリムタ・カルボプラチン) 約6時間
一日で終了です。
入院日数は9日間です。初めての抗がん剤ということでその副作用の発生状況などを見るため少し長く入院しました。
お陰さまで従来の抗がん剤より吐き気も少なく順調でした。
さて、その結果は少しばかりですが腫瘍の大きさ22.7mmが18.5mmと少し小さくなり改善がみられました。


【鴨川海岸3】

















(7回目の抗がん剤投与)
「もし、もし。Aさんですか。留守のとき、お電話を頂戴して恐縮です。留守電に入っていましたのでお電話した次第です。今まで入院していたんですが今日退院して来ました。
いろいろとご心配をかけ申し訳ないです。
ハイ、おかげさまで何事もなく予定通り1週間で退院することができました。
今回で7回目の抗がん剤投与になります。前回6回目の抗がん剤投与で腫瘍の大きさはだいぶ小さくなりましたが、それでもまだ18.5mmあります。
それで、これを限りなく零mmに近づけようと今回入院した次第です。
入院日数は7日間でしたが、抗がん剤投与は前回同様1日で済みました。
前回の抗がん剤はアリムタ・カルボプラチンと2種類でしたが、今回の抗がん剤はアリムタのみでその他にアバスチンという薬を投与しました。
このアバスチンという薬ですが、がん組織へ栄養や酸素を補給する専用の血管がつくられないようにして、がん組織の成長を妨げようという考えで登場した「血管新生阻害剤」と呼ばれる新しいタイプの薬なんだそうです。すごい薬を発明するもんだね。
話が長くなっちゃったけど、このアバスチンを投与することにより、抗がん剤ががん組織に届きやすくなり、効き目がますと言れています。
なんか、医者になったような気分になっちゃった。
ごめんなさい。退屈な話で。
1週間も入院したのは、それぞれの薬の副作用がでないかどうかを見るためのもので、お陰さまで何事もなく退院することができました。
結果は今月の下旬にでる予定です。結果がでましたらまた連絡します。
ご心配をかけてすみませんでした。いろいろと面倒を見てもらってありがとうございます。
日本人の二人にひとりはがんにかかると言われています。
僕とAさんで二人。そのうちの僕はすでにがんにかかっています。だからAさんはがんにかからないという計算は不確かで、何か気になることがありましたら大きな病院で診てもらって下さい。それもなるべく早く。
奥様にご心配ご無用とよろしくお伝え下さい。まだ、寒さが続きます。どうぞご自愛ください。それではこれで失礼します」。