トバッチリ

今日の天気 雨


家内と銀行に行きました。そんなに時間がかからないということで、僕は自動車の中で待つことにしました。
しばらくして家内が銀行から出てきました。
「オトウサン、この銀行すごくケチよ」と言いました。一瞬何がケチなのか分かりませんでした。
「1万円引き出したところ、もう1万円サービスとしてついてこなかった」のか、
「利息がつくほど預金もしていないのに、預金利率のアップを要求して断られた」のか
「借入を申し込んで、年金生活者には借入利息を免除するよう申し出て断られた」のか、
短時間のうちにケチと考えられるものはすべて考えてみました。
そして、家内と一緒に銀行に行かなかったことに心の安らぎを覚えました。


家内は銀行に届け出事項の変更に行ったのです。
家内が言うことを掻い摘んで書きますと
年配の男子行員さんが家内を見て「本日はご本人の代理人さんですか」と聞きました。
「いえ、本人です」と家内は答えました。
それでも行員さんは、「ご本人であることを証明できるものを何かお持ちでしょうか」と疑いの眼差しで聞きました。
家内はムッとしたようで「今までこんなことを言われたことがありませんよ」と一言言ってから持参している自動車運転免許証を見せました。
「大変失礼しました。実はお届けの生年月日から『凄く』お若く見えましたので、てっきり代理人さんが来店されたのだと思いました」と本人であることに安堵して言いました。
この言葉を聞いた時、家内は喜びました。
ここで終われば家内は一日中明るい気持ちで過ごすことができたと思うのですが、「ついでに」と思ったのがいけなかったのです。
「あの〜。ついでにお尋ねしますが幾つぐらいに見えましたか」と行員さんに聞きました。
行員さんからの返事は「家内の実年齢から一歳若かっただけ」でした。
それが「オトウサン、この銀行すごくケチよ」となったのです。
「凄く若い」と思ったのだから少なくても「10歳」は若く言えば良かったのに「一歳」じゃねえ。
家内は一日中不機嫌でした。やっぱり銀行に一緒に行けば良かったかとおもいました。
晩ごはんは漬物と目刺だけでした。