「○○様、奥の10番迄おいでください」
血液検査をするための採血が行われています。採血する人が次から次へと呼ばれています。
朝8時、採血の受付が始まります。診察券を受付担当者に渡すと本人を確認することから「お名前を教えてください」と告げられます。受付担当者は診察券に表示されている氏名と告げられた名前との合致を確認して次の処理へとうつります。
血液検査の結果は採血後1時間程かかります。その結果に基づいて医師の診察が始まります。診察時間は9時からです。診察を受ける場合、採血は1時間前に終えていなければなりません。


採血待合室は混雑しています。廊下まで人が溢れています。
しばらく待っていますとスピーカーから名前を呼ぶ声が聞こえて来ます。
指定された番号の場所に行きます。採血担当者は採血管を準備して待っています。
ここでも患者本人を確認するため「氏名と生年月日」を求められます。
採血管に表示されている氏名などと合致を確認してから採血が始まります。
「アルコール消毒で皮膚がかぶれることはないですか」と針を刺す前に皮膚の消毒が始まります。
「チクッとしますよ」と言ってから針をさしこみます。


ここからが採血担当者の経験が出て来ます。
言葉通り「チクッ」と針をさし込んで余り痛さを感じないこともあれば、「ズブッ」と挿し込み更に血管に注射針をズブッ、ズブとさし込んでしまうこともあります。
こんなとき「イテテッ」って大袈裟に騒ぎますと男の沽券にかかわりますので、痛みを我慢します。心の中では「イテテッ。この下手くそ。もう少し修行してこい」と叫んでいるのですが、そのような下品な言葉はおくびにも出さないでジッと我慢します。


さて、この採血について男性と女性と少し違いがあります。
先日、診察室に入る時、男性と女性の違いを書きました。
id:h-kawa0619:20100924(「敬老の日」について)
男性が診察室に入る時は殆ど付添人(奥様)と入りますが、何故か女性が診察室に入る時は一人が多いということを書きました。
採血する時にもその違いがありました。
腕に注射針をさす時男性は横を向いているケースが多く、女性は注射針をさすのをジッと見ているのです。
男性は血を見るのが怖いのでしょうか。それとも注射針をさす時のショックに耐えられないからでしょうか。男って意外と弱虫のようですが、何故横を向くのか調べたことがありませんのでその真因はわかりません。
因みに僕は針の行方をジッと見ています。そして、前回の採血担当者と比較して今回は痛かったとか痛くなかったとか担当者の技術を比べています。


「△△様、5番迄おいでください」。
やっと僕の名前が呼ばれました。僕はいつもの右腕をまくり指定された5番まで行きました。



(公園の秋)