「内緒の話」

「むかし、昔。あるところにオジイサンとオバアサンが住んでいました」なんて童話はオジイサンとオバアサンが少ない時のお話で、今の高齢化時代に孫たちにこの童話をしますとピンとこないでしょうね。
今風にしてお話をしますと
「むかし、昔。どこにでもオジイサン達とオバアサン達が住んでいました。オジイサン達は年金をもらいながら公園に花見に出かけました。オバアサン達も電気洗濯機で洗濯をするようになったので暇をもてあまし、自分の夫であるオジイサンと公園に時々花見に出かけました。そのうちオバアサンはオジイサンと公園にいくのが鬱陶しくなってきました。
ある日のことです。オバアサンは新聞を読んでいました。その新聞には「赤ちゃんポスト」という記事が掲載されていました。オバアサンは「赤ちゃん」を産んだ経験は何十年も前のことですが経験は豊富にありました。オジイサンが経験できないその痛さをすっかり忘れていました。オバアサンは「私にゃ、もう関係ないわ」と見過ごそうかと思ったのですが、オバアサンはふと思いついたことがありました。
「シニアポスト」の設立です。ご用済みのオジイサンをこの「シニアポスト」にいれてしまい、オバアサンの今後の老後を楽しく過ごそうと考えたのです。そして公園にお花見にきているオバアサン達に「シニアポスト設立の署名運動」をオジイサン達に内緒で展開しようと思い立ったのでした。オバアサンにとっては「赤ちゃんポスト」より「シニアポスト」のほうに関心が強まっていったのです」。


この日記をみてオバアサン達が本当に「シニアポスト」設立したら、一番最初に入れられるのは言いだしっぺの僕のような気がしますのでこの辺でやめます。それにこのお話、孫たちにするようなお話ではないですね。