孫の将来

4番目の男の孫です

今日の天気 晴れ。


今日は久しぶりに太陽が出てきました。今まで雲に隠れて何をしていたのでしょうね。
たまには太陽だって面白くないこともあり、年がら年中ニコニコしているわけにも行かないのでしょう。


4番目の男の孫が生まれて5日経ちますので、そろそろ退院することになり、昨日、産院まで孫を抱きに行ってきました。
僕に似て生まれたときより大分美男子になっていました。
孫が生まれたときは、産院には孫一人だったのですが、昨日は他に女の赤ちゃんが3人もいました。今から女性に囲まれて羨ましい限りです。そんな中で孫は一段と大きな声で泣いていました。今からPRでもしているのでしょうか。
将来が楽しみです。


「こんにちは、オジイチャンです。まだ、自分の顔が見えないでしょうけど、オジイチャンは美男子ですから、多分美男子になります。それにお父さんはオジイチャンに似て聡明ですから、多分賢くてすぐれた人になります。それにお母さんも美人ですからジャニーズ系の顔立ちになりますから安心してください」
4番目の男の孫「早く自分の顔が見えるようになるといいなぁ。でも、オジイチャンの顔は見たくないなぁ。将来、自分が老人になった時の顔がコンナ顔になるのかと思うとゾッとするんじゃないかと思うんだ。生まれてすぐに悲観的な気持ちになると、僕の将来に望みがなくなるもの。ところで、オジイチャンはお金持ちですか」
「あいゃ、生まれて間もないのに痛いことを聞くね。申し訳ないが貧乏です。今は年金暮らしでその日、その日をナントか暮らしています。ふた月に一度年金が振り込まれてくるのが唯一の楽しみです。朝昼晩の主食は納豆で副食がご飯です。贅沢といえばたまに昼食の時「幸楽苑」の390円のラーメンを食べることです。年金が振り込まれた月はちょっと贅沢して、近くの「活力亭」で680円のタンメンを食べます。このタンメンは大盛りで塩味が好みに合っています。
一年で一番贅沢するのは確定申告の時で、「何で年金生活者から税金を取るんだ」とぶつぶつ言いながらも計算してその税金がチョッピリ戻ってくると分った時です。
何かとっても幸せな気分になり、気持ちが大きくなります。まだ、税金が戻ってこないうちにこれも近くの回転寿司「スシロー」に行って、一皿なんでも税金込みで105円の寿司を食べることです。今年も行ってきました。何でもかんでも食べりゃよいというものじゃありません。年に一回のことですから、自分の好みのものを食べようと探していたら、目が回って気分が悪くなり5皿しか食べられなかったです。お蔭でお金も少なくてすみましたが」
「ヒェ〜。悲しいお話ですね。聞かないほうが良かった。僕の将来はどうなるのでしょうね」
「オジイチャンが東京に出てきた時は、布団一組と背広だけだった。でも、東京に出て来てから50年近くになるけど、こうして立派な孫に恵まれて幸せだと思っているんだ。「お金があれば何でもできる」と言った人もいるけど、その人はやはりお金のことで悪いことをして牢屋に入っている。自分の将来は自分がこつこつ作って行かなきゃダメだよね。
オジイチャンも若い時、どうして貧乏の家の生まれてきたんだろうと先祖を罵ったことがあったっけ。日本の歴史の中で金持ちになる機会があったのは戦国時代の下克上の時代、その時生きていた先祖は何ゆえに実力を発揮して実権を握ろうとしなかったのか。人柄が良かったのか、それとも人に嫌われることをさけたのか。今のオジイチャンが両方備えているから先祖も多分そうだったんだよ。その日、その日を楽しく暮らしていければそれでいいのだと納得したんだろうね。でもね、お金が全ではないけど、今の時代でも金持ちになる機会はあるんだよ。それは「宝くじ」。内緒で買っておくから当たったら山分けしようね」
「期待しないで待っているからね。でもオジイチャンが生きているうちに宝くじを当ててね。もうすぐ金持ちになるかも知れないね。それより早く僕の名前をつけてよ。名前がないといろいろと不便だよ。それまで「孫、孫」といわれるのはいやだから」
「さっき言ったように、オジイチャンに似て聡明なお父さんと美人のお母さんが今いろいろと考えているようだよ。余り可愛らしい名前だとオジイチャンと同じ歳になった時恥ずかしい思いをするようだと可哀想だし、だからと言って赤ちゃんの時から年寄りじみた名前も可哀想だし、なかなか難しいね。オジイチャンが名付け親になるとしたら「聰右衛門とか武蔵、はたまた小次郎」。なんて名前は嫌だろうね」
「なんだか、眠くなってきちゃった」