電車内の出来事です。通勤時間帯が過ぎていましたが、まだ、車内は混雑していました。僕はつり革につかまって立っていました。僕のそばに三歳くらいの女の子がお母さんと一緒に乗ってきました。女の子は、僕のお尻の高さより少し低い背丈でしたが、女の子の正面には僕の大きなお尻がありました。電車が動きました。で、電車はそのままス〜と動けばなんのことはなかったのですが、動いた途端、ガタンと揺れました。その時、何故か僕の肛門筋が緩み「プッ」と腸内にたまっていたガスが噴出してしまいました。

「ママ。このオジサン、オナラした」。可愛い女の子は正直にお母さんに言いました。その声は回りの人にも聞こえました。お母さんは咄嗟に女の子の口を手でふさぎ、そしてお母さんの口に人差し指を宛て「シーッ」と言いました。女の子は言いました。「なんで言っちゃダメなの」。

素直な女の子です。そのうち大人になったら人さまの前で、言って良いことと悪いことの分別がつくようになりますよ。大人になるといろいろな智恵がついてその場の空気を読めるようになります。

お母さんは僕の顔を見て申し訳なさそうに僕から離れていきました。僕もその場をそっと離れました。


ところで「エチケット」と「マナー」の違いわかりますか。

ほとんど同じ意味のようですが分かりやすく言いますと『オナラを我慢するのは「エチケット」。出ちゃったらあやまるのが「マナー」』ということを後で知りました。

先日の「電車内の出来事」を思い出してみました。その日は朝から腹具合が悪く、なんか出そうだなぁと思いつつも他人に迷惑をかけないように心掛けエチケットを守って電車に乗りました。ですが電車が揺れた途端、そのエチケットは「プッ」という音とともに雲散霧消してしまいました。エチケット違反です。運の悪いことに素直な女の子が僕のお尻の真正面にいたことです。その女の子が腸内にたまっていた無臭のガスの放出音を聞いて母親にそのことを告げたことです。僕は一番に女の子に、次いで母親と回りの人に謝るのがマナーでしたが、恥ずかしくてとても謝ることはできませんでした。マナー違反です。僕は電車の中でエチケット違反とマナー違反をやってしまったことになります。

女の子は今でも思っているかも知れません。「なんで言っちゃダメなの」。

早く大人になると良いね。



袖ケ浦公園に「アヤメ」・「スイレン」が咲きました】


【もうすぐ、暑い夏がやってきます】