「ご報告その3」

今日の天気 曇り



既にご報告のとおり、巣には卵がなく親鳥の姿もありません。


[id:h-kawa0619:20110531[ご報告その2(「ガチョウの孵化」今年もダメでした)]をご覧ください(クリック)


今年も卵は孵化寸前にカラスに持っていかれたのか、それとも今年は孵化し、どこかで親子が遊んでいるということも考えられ、あちこち探してみたのですが見当たりませんでした。やはり今年も孵化はできなかったのです。親鳥のことが心配になりました。


一羽のガチョウが早足に僕の側を通り過ぎました。一瞬、このガチョウは今まで探していた親鳥だと思いました。
ガチョウの歩く姿は何かを思いつめているようで必死になって歩いていました。
僕はガチョウを追いました。そして、着いた先は卵のない巣でした。
親鳥は巣の中で広いに池に向かって「グー、グー」と鳴きました。その鳴き声は、子供を探している声のように聞こえました。


















しばらくその声は続きました。途中で僕はその場を去りました。


僕は公園を歩きながら、親鳥がどうしてあんなに急いで巣に行ったのだろう、と思いました。
僕の想像は膨らみます。
1ヶ月近く抱卵し、そろそろ孵化するころに親鳥がほんの少しの間巣を離れたとき、カラスが卵を目敏くみつけ、大きい卵をくわえて持ち去りました。
巣に戻った親鳥は卵のないことに驚き、嘆き悲しみました。
何時間も鳴き続けました。でも、卵は戻ってきませんでした。親鳥は卵のない巣に留まっても悲しみは消えないことを知り、仲間のもとに帰ることにしました。
仲間は慰めてくれました。仲間といると少しばかり卵のことを忘れました。
でも、時々、卵のことを思い出しました。もしかしたら、卵が巣に戻って母親の帰るのを待っているのではないかと思うようになりました。そう思うとじっとしていられなくなり巣に向かいました。


昨日の朝も巣の側で親鳥が池をじっと見ていました。