うえさま

今日の天気 曇り時々雨


今日はちょっぴり寒い一日でした。
久し振りに雨が降って成長盛りの植物にとっては恵みの雨となりました。
気のせいか、我が家の「蚤のひたい」ほどの庭の緑が濃くなったように感じます。


「ファミレス」に行ってきました。
丁度昼食時で店内は大変混雑していました。店員さんはテンヤワンヤの大忙しです。
入口に「恐れ入りますが、受付簿にお名前を書いてお待ちください」と書かれていました。
「ヤッタネ。一度、名前を呼ばれたかったんだ」と心で叫びました。
毎日、昼寝ができるくらい時間が余っていますのでファミレスに食事に行く時は、昼食時を避けて早めに出かけます。
「いらっしゃいませ。お二人様ですね。おタバコはお吸いになりますか」と聞かれましたので「スイマセン」と、「店員さんに謝っている」のか、「吸いません」と言っているのか分からないようなあやふやな言葉で答えました。
それに「タバコを吸いますか」と聞かれましたが、なぜ「タバコを吸ったり、吐いたりますか」と聞かないのだろう。吸ってばかりいたら死んじゃうのに。なんて年をとってくると屁理屈ばかり考えるようになりました。


子供が独立して家を出て、夫婦二人の生活です。
家内は、子供がいなくなって食事を作るのに張り合いを無くしたのか、はたまた、豪華なビフテキを亭主に食べさせても「美味しい」という言葉が一度でも発せられたことがないのに嫌気をさしたのか、それとも「納豆」だけで食事をしても文句を言わない亭主に刺激をなくしたのか、近頃は家内からファミレスに誘われることが多くなってきました。
「レストランで夫婦でワインを飲みながら豪華な食事」。なんてことを会社勤めのころ夢見たことがありますが、とうとうその夢は実現することなく年月は過ぎ去って行きました。
その夢が叶ったというわけではありませんが、今は夫婦で「ファミレスで水と薬を飲みなが安いランチ」で食事です。何となく、物悲しいことです。


さて、気を取り直して「名前」のことです。
受付簿には本名をお書きくださいとは書いていませんでした。
ですから、本名であろうが仮名であろうが何でも良いわけで、受付簿に「上」と書きました。領収書に良く書かれている名前で、一度、呼ばれてみたかったのです。
順番が来て店員さんに呼ばれました。
「うえ様」。
待っている他の人たちが一斉に僕の顔を見ました。
夫婦で「ゴホン」と咳をして偉そうに店員さんについて行きました。
年をとってくると性悪るなジイサンになってきました。
次回、受付簿には「神」と記入するつもりです。