毎朝、リーダーが今日の予定を発表します。
「今日の予定は対岸に渡って餌を探すこと」です。
写真でおわかりの通り、一羽がソッポを向いていました。そのガチョウをリーダーが目ざとく見つけ、リーダーがそのガチョウの首を突っつくなどしてお仕置きをしました。他のガチョウたちもリーダーにならって一斉に同じお仕置きをしました。
お仕置きが一段落したところで「仲間外れにしている一羽」を仲間にいれて12羽で行動するかどうか議論しました。
「あいつの顔なんか見たくもない」という意見もありましたが、結局仲間に入れ12羽で餌探しをすることになりました。
リーダー以外のガチョウからも発表がありましたが、長くなりますので割愛します。
すべての発表が終了したのち、全員で「ガチョウ友の会」の綱領を大きな声で言いました。


[綱領]
1. 人間が近寄っても、餌をねだってはいけない。ガチョウとしての誇りを持とう。
2. 餌は平等に分け一羽占めにしないようにしよう。一羽分しかない場合は他のガチョウに分からないように黙って食べよう。
3. 子孫を増やそう。
4. 羽があっても飛べないことで他の鳥たちからバカにされても、ガチョウとしての誇りを持とう。
以上で朝礼が終わりました。


綱領を大きな声で一斉に叫んだのは良いのですが、人間の耳には「ギャー、ギャー」とドラム缶を何個も引きづったような声に聞こえましたので、隣近所の人が駆けつけ「ウルサイッ、この馬鹿。毎朝、毎朝。どこかに行ってしまえ」と怒鳴られました。