人間ドック

「ネジ花」

今日の天気 晴れ。暑かったですね。もう夏のような天候です。梅雨はどこに行ったんでしょうか。


天候に関係ないのですが、今日は「人間ドック」を受けてきました。半日コースです。退職してから毎年受けるようにしています。会社勤めをしていた時は、人間ドックという言葉を良く耳にしましたが、受けたことはありませんでした。退職をきっかけに受けたのですが、「良くこの体で今まで生きてきましたね」。と医者から褒められ、それから毎年受けるようにしたのです。
「長生きしたってしょうがないじゃないか」と言いつつ、「酢」を飲んでみたり、公園をウォーキングしたり、はたまたかかり付けの医院でコレステロール値を下げる薬を飲んだりしています。


人間ドックを受ける数日前に問診票、検便容器、検尿容器が送られてきます。一年に一度、検便そして検尿のためそれぞれに対面します。自分の物ですが対面のたびに吐き気を催します。これらは永いお付き合いですが、何時までもなれないものです。
これらを持ち、「いざ出陣」という気持ちで出かけます。何故って。検診の結果、すぐ手術をすることも考えられ、場合によっては二度と家に戻ってくることができないのじゃないかと思うからです。


今日、二度死ぬんじゃないかと思うことがありました。
一度目は「肺活量」の検査です。看護士さんから事前に説明を受けやってみたのですが、その場に看護士が立会い、大きな声で「はい、胸いっぱいに空気を吸って、はい、一挙に吐き出します」と看護士さんが力を入れて言います。それにあわせて空気を吸ったり、吐いたりしたのですが、吐く時、自分も力が入りすぎて肺が飛び出しそうになりました。
そんなことしてでも肺活量の結果は標準以下でした。
二度目は
腎臓、肝臓などを検査する超音波検査です。
これも看護士さんの言葉に合わせて行動します。「はい、大きくお腹を膨らませて」、しばらくしてから「はい、楽にして」といいます。お腹を大きくするということは、空気を一杯吸ってそのまま呼吸を止めることです。楽にしてとは空気を吐き出すことです。
看護士さんが言いました。「はい、大きくお腹を膨らませて」。次の言葉がなかなか出てこないのです。苦しくなってきました。小心で真面目な僕は「楽にしてよろしいでしょうか」と言えないのです。又、人間ドックを受けている最中に「呼吸困難」で死亡したとなれば何のための人間ドックなのか分からなくなります。又、病院の信用にも関わります。僕は我慢に我慢を重ねました。でも、とうとう我慢できなくなり、息を吐いてしまいました。


人間ドックの検査が終り、その結果を医師から言われました。殆どの数値が「標準以上」ですと。医者から又褒められました。ただ、肺活量は標準以下だと。
学校のテストで、標準以上の成績を取ったことがない僕にとっては、「標準以下」という言葉にはなれていますが、「標準以上」という言葉が心地良く響きました。