[有楽町で逢いましょう」

「ご無沙汰しております」と友人から電話がかかってきました。
そういえばこの友人と半年以上も音信不通の状態でした。お互いに「生死」を確かめてから「有楽町で逢いましょう」と電話を切りました。


しばらくぶりに有楽町に出かけました。有楽町駅と言いますとあの懐かしいフランク永井さんが歌っていた「有楽町で逢いましょう」という歌が自然にでてきます。
「あなたを待てば 雨が降る
  濡れてて来ぬかと 気にかかる
  ああ ビルのほとりの ティー・ルーム〜」
この歌も古くなったもんだと自分の年のことなんか棚に上げて、有楽町駅に降りました。
降りてびっくり。「ティー・ルーム」なんてもんじゃないです。一尺ほど飛び上がってびっくりした後じっくり周辺を見渡しました。
大きなビルが立ち並び、若者でいっぱいです。大きな口をしばらく開けたままビルを見上げていたせいか喉が渇いてきましたので、お茶でも飲もうと「ビルのほとりのティー・ルーム」を探したのですが見つかりませんでした。


「やぁ」と言いながら友人が近寄ってきました。
「しばらくだね」と言いながらここでもお互い「生死」を確認してから食事をする場所に向かいました。
食事が終ったあと、友人と一緒に働いた会社のある場所に行ってみようということになり出かけました。「丸の内」界隈もすっかり変っていました。「丸ビル」が建て替えられ「新丸ビル」も新しくなっていました。
東京って凄い町です。どんどん変わっていきます。「やっぱり東京というところは自分にとって長い出張先だったんだろうか」と考えてしまいました。
友人と再会を約束して「東京駅」で別れました。


「あなたを待てば 雨が降る
  濡れてて来ぬかと 気にかかる
  ああ ビルのほとりの ティー・ルーム〜」
昭和32年の歌です。有楽町は昔の面影はすっかり無くなりましたが、歌は昔のままです。